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渡辺 武志*; 津島 悟*; 山本 一良*; 富岡 修; 目黒 義弘; 中島 幹雄; 和田 隆太郎*; 長瀬 佳之*; 福里 隆一*
Proceedings of 2nd International Symposium on Supercritical Fluid Technology for Energy and Environment Applications (Super Green 2003), p.363 - 366, 2004/00
乾式再処理において使用される固体陰極に付着した溶融塩(LiCl-KCL)を分離,回収する方法を開発することを目的とし、メタノール,エタノール,TBPなどをモディファイヤーとして用いる超臨界二酸化炭素リーチング(SFL)法による海砂-アルカリ金属塩の混合試料からのアルカリ金属の分離挙動を調べた。抽出剤として、ジシクロヘキサノ-18C6, 18C6, 15C5を用いた。メタノールをモディファイヤーとして用いるSFL法によってLiClを分離,回収できた。クラウンエーテルを抽出剤として用いることによってKとSrを高効率に分離できることを見いだした。分離効率は15C518C6DC18C6の順に大きくなった。
長瀬 佳之*; 増田 薫*; 和田 隆太郎*; 山本 一良*; 富岡 修; 目黒 義弘; 福里 隆一*
Proceedings of 2nd International Symposium on Supercritical Fluid Technology for Energy and Environment Applications (Super Green 2003), p.254 - 257, 2004/00
超臨界二酸化炭素リーチング(SFL)法を用いた放射性廃棄物の除染法を開発している。これまでに以下のことを明らかにした。(1)ウランの分離にはTBP-HNO錯体が、アルカリ金属の分離にはクラウンエーテルが有効な抽出剤であること。(2)SFL操作条件の中で4080Cの温度範囲においては高温であるほど、1540MPaの圧力範囲では低圧であるほどウランの分離効率が高いこと。(3)抽出剤であるTBP-HNO錯体を含む超臨界二酸化炭素中においてステンレス鋼(SUS316)が腐食せず安定であること。
野村 和則; 渡部 雅之*; 佐野 雄一*; 小山 智造; 根本 慎一*; 小沢 正基*; 岡本 文敏
PNC TN8410 96-206, 33 Pages, 1996/07
本試験では,DC18C6による硝酸酸性系でのSrの抽出に関して,抽出及び逆抽出時間の測定ならびにSrの分配に対する温度依存性の評価を行った。また,DC18C6-Sr錯体構造についてNMRスペクトルの測定を行った。さらに,新たに入手した数種のクラウン化合物を用いた分配基礎試験を実施,硝酸酸性系での抽出剤としての可能性を調べた。以下に,本試験結果の主な概要を示す。・DC18C6-CH2Cl2-硝酸系におけるSrの抽出及び逆抽出とも,その反応は速やかに行われるものとみなせる。・DC18C6-CH2Cl2-硝酸系におけるSrの抽出反応は,反応全体としては発熱反応であり,温度が低い方が抽出に有利である。・DC18C6-Sr錯体のNMRスペクトルを測定し,1つのSrに対して一分子のDC18C6が配位していることが補完できた。・新たに入手したクラウン化合物のうち,C15C5がAgに対して抽出能を示した。以上の結果から,大環状化合物のうちクラウン化合物に属するDC18C6によるSrの抽出機構について,さらに詳細な評価を行うことができ,硝酸酸性系で使用する抽出剤として優れた性質を有することを明かとした。このことは,硝酸環境におけるクラウン化合物の核種分離試薬としての可能性をさらに進めたものであると評価ができる。また,今回新たに調査したクラウン化合物のうち,C15C5によりAgを硝酸溶液系から抽出できることがわかり,新抽出剤としての可能性がさらに広がった。
源河 次雄; A.Mutalib*; H.I.Komala*; M.Ramli*; Adang.H.G.*; M.Sayad*; E.Sovilawati*; W.R.Suparna*
近隣アジア諸国における原子力安全確保水準調査報告書, 0, p.254 - 266, 1996/02
核分裂法によるMo製品中のSr及びSr不純物を定量するためチェレンコフ計数法を適用した。チェレンコフ計数には、簡単な手動式液体シンチレーション計数装置を利用した。ストロンチウムの化学分離には最近開発されたクラウンエーテル系イオン交換カラムを使用した。Srをトレーサーとしたカラム収率の測定では、ほぼ100%の値を示した。また、同じくSrを使用して溶離性能を調べたところ完全に他の核分裂生成核種から分離されることがわかった。Srは直接チェレンコフ計数により測定可能だが、ベータ線エネルギーの低いSrは娘核種のYの量から計算により評価することとした。
野村 和則; 根本 慎一; 小沢 正基; 岡本 文敏; 田中 康正
PNC TN8410 95-286, 20 Pages, 1995/11
新規に合成した抽出剤を含む数種の大環状化合物を用いたバッチ法によるコールド基礎試験を実施し,大環状化合物による金属イオンの抽出分離の可能性及び課題の摘出を行った。本試験では,ジシクロヘキサノー18-クラウン-6-エーテルを中心に,硝酸への適用性および金属イオン抽出特性等について段階的に調査・検討を行った。その結果,以下のことが明かとなった。・新規に合成した抽出剤はいずれも酸濃度の高い領域では抽出能を示さなかったが,酸濃度の非常に低い領域(10-4N)においてピリジル基を置換したクラウノファン化合物が,2030程度の分配比でAgを抽出した。・既存の大環状化合物では,ジシクロヘキサノ-18-クラウン-6-エーテルが硝酸濃度の高い領域(13N)かSrを選択的に抽出できることを確認した。このときのジシクロヘキサノ-18-クラウン-6-エーテルによるSrの抽出錯体について調べたスロープ法による解析結果は,文献情報と異なるものであった。・さらに,模擬高レベル廃液を用いてジシクロヘキサノ-18-クラウン-6-エーテルによるSrの抽出の選択性および共存イオンの影響について調べた結果,共存イオンに妨害されることなくSrを選択的に抽出できることがわかった。以上の結果から,大環状化合物のうちクラウン化合物に属するジシクロヘキサノ-18-クラウン-6-エーテルにより,高レベル廃液からSrを分離できる可能性を有していることがわかった。このことは,硝酸環境におけるクラウン化合物の核種分離試薬としての可能性を示唆するものである。
渡部 雅之; 小沢 正基; 田中 康正
PNC TN8420 95-022, 228 Pages, 1995/10
これまでのAm(3)の調査に引き続き、今回は、酸化状態の異なる各種アクチニドの抽出特性について、環状ポリエーテル並びにそれらの同族体による抽出に重点をおいて調査を行った。調査の結果、クラウンエーテル類によるアクチニドの抽出特性について次の点が明らかとなった。1)Am(3)の抽出について、15C5/ニトロベンゼン/疎水性アニオン-pH2系で、DAm=440が得られた。水相硝酸濃度0.11Mでは一般にDAmは低い。塩析剤を加えるとDAmは大きくなる。2)UO22+の抽出では、0.1MCEs/CHCl3-7MHNO3系で、DUO2は1.62、5MHNO3で、12C415C518C624C8の順にDUO2は大きくなる。30%アセトニトリル/0.5MDCN18C6/トルエン-4MHNO3系で、DUO2は7.12。0.1MDCH18C6/ジクロロエタン-4MHCL系で、DUO2は100。3)Pu(4)の抽出では、20%プロピレンカーボネート/0.2MDCH18C6/トルエン-5MHNO3で、DPu(4)=24、添加剤なしでDPu(4)=12。有極性溶媒がDPu(4)を大きくする。4)Th(4)の抽出では、0.1M18C6/クロロフォルム-0.04Mピクリン酸系で、DTh(4)=10、0.1MDC24C8/1,2ジクロロエタン-4.8MHNO3系で、DTh(4)=7。5)Np(4)の抽出に関しては、0.01MDCH18C6/ジクロロエタン-5MHNO3+1MAINO3系で、DNp(4)=0.64、塩析剤の添加は、DNp(4)を大きくする。6)クラウンエーテル類はアクチニド及びランタニドの抽出剤として、強力な抽出剤ではない。高レベル廃液に適用する場合、クラウンエーテル類の化学的及び放射線損傷について、また、希釈剤のニトロ化生成物による、プロセスの化学的安定性について、詳細な研究が必要と思われる。さらにクラウンエーテル類でアメリシウムを抽出する場合、アメリシウムとマクロ成分であるウラン、プルトニウム及びランタニドとの競争抽出、マクロ成分のローディング効果についても十分な研究が必要であろう。
北辻 章浩; 目黒 義弘; 吉田 善行; 山本 忠史*; 西沢 嘉寿成*
Solvent Extr. Ion Exch., 13(2), p.289 - 300, 1995/00
被引用回数:64 パーセンタイル:90.82(Chemistry, Multidisciplinary)クラウンエーテル(CE)とテノイルトリフルオロアセトン(TTA)による3価ランタノイドの協同抽出について研究した。TTAと18クラウン6又はジシクロヘキサノ18クラウン6を含む、1,2-ジクロロエタン相への軽ランタノイドの抽出において、特異なイオン対抽出が起き、Ln(TTA)CEなる陽イオン錯体が形成され抽出されることがわかった。この「協同効果-イオン対抽出」では、高い分配比と良い選択性が得られる。これは、軽ランタノイドとの錯形成における、クラウンエーテルのサイズ効果によって説明できる。
目黒 義弘; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 65, p.19 - 22, 1994/00
テノイルトリフルオロアセトン(HTTA)とクラウンエーテル(CE)によるAm(III)とCm(III)の溶媒抽出挙動を検討した。有機溶媒として誘電率が高い1,2-ジクロロエタンを用いたときに、錯イオン種M(TTA)CEが抽出される特異的な協同効果イオン対抽出反応を見出した。18-クラウン-6を用いたとき、最も顕著な協同効果が観測されたが、これは金属イオンとCEとのいわゆるサイズフィッティング効果によると解釈した。イオン対抽出反応に基づくとAm(III)とCm(III)の分離係数が向上した。これも金属イオン径とクラウンエーテルの環孔径とのフィッティング効果によって説明できる。抽出反応への溶媒、クラウンエーテル、対陰イオン等の影響も詳しく検討した。
not registered
PNC TJ1600 93-005, 66 Pages, 1993/03
21世紀に向けて原子力利用の高度化が各方面において進められている。殊にエネルギー利用の高度化及び資源の有効利用が重要である。本報告書では、(1)物質エネルギー変換システムとしての電気分解法(2)物質エネルギー変換システムから派生する重い電子系の資源利用の可能性について調査研究した。
今田 未来; 浅井 志保; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 間柄 正明
no journal, ,
Sr分析の現行法で採用されている線測定は、共存線放出核種を全て分離する必要があり、測定前処理操作の煩雑さが課題となっている。操作時間の短縮には迅速分離可能なSr吸着材料の使用が有効である。グラフト重合法を応用した吸着材料は、グラフト鎖中の吸着サイトに目的イオンが効率よく接触でき、迅速分離に理想的な構造をもつ。本研究では、測定方法に応じて自由に成形できる「繊維」に着目し、疎水性のグラフト鎖を繊維表面に結合させ、疎水性相互作用を利用してグラフト鎖間にSr抽出剤dicyclohexano-18-crown-6(DC18C6)を高密度に担持することにより分離の迅速化を試みた。まず、疎水性向上のためにグラフト鎖にalkylamino基を導入し、その導入量とalkyl炭素数を調整してDC18C6高密度担持に最適な条件を検討した。アルキル炭素鎖数を18、導入量を0.8mmol/gとした繊維では担持量が最大となり、高密度担持に最適であることが示された。また、得られた繊維の抽出剤担持密度は、市販のSr吸着材料と同程度であったことから、実用上十分なSr吸着容量を期待できる。